【当事者手記】「助けて」と声を出せるまで『生きづらさと摂食障害と私』


今とこれから

私は現在、体調と相談しながら短時間のみ働いている。摂食障害も、重症だった時にくらべれば改善している。
それでも症状には波があり、つい最近も一ヵ月近くひきこもり状態だった。
また、今の医師と出会ってから、成人ADHDと双極性障害の診断も受け、三つの病気を治療している。
私の場合は、摂食障害になったきっかけは「痩せ願望」「自己肯定感の欠如」「寂しさ」だったが、今はADHDによる衝動性の強さが過食の大きな要因だと言われている。
前述した病気や障害について、私は自分の『個性・特性』だとプラスの方向で捉え、「すぐに治る病気ではないしなあ。ゆっくりいこう」という心持ちでいる。
こう考えられるようになってきたのは、母との関係性の変化が大きく影響しているように思う。私は、母に対して本音を出せるようになり、泣けるようになった。
母の対応も変わり、常々「そのままでいいんだよ」と言ってくれるようになった。
私はいつの間にか『いい子ちゃんでいなくちゃ』から卒業できていた。

生きるという事

今思うと、私は「助けて」を上手く人に伝えられなかった。「毒」の吐き出し方も知らなかった。
生きていれば、動いていれば、何らかの「毒」やストレスは溜まっていく。それらをどう解消するか、どこに吐き出せばいいのか、昔の私は全くわからなかった(実際、今も試行錯誤中だ)。しかし、生きていれば、動いていれば、楽しいことや幸せなことは沢山あるのだと実感している。
それに、困ったときは声を出せば誰かが必ず助けてくれるということも知った。
最初のうちは「助けて」と声を出すことは本当に難しかった。それでも、声を出すことを諦めないで良かったと思っている。
最後に、家族と友人、関わってくれた全ての人への感謝の言葉を、この場を拝借し、述べたい。助けてくれて、支えてくれて、ありがとう。
いつか、大好きな人たちと「心から愉しめる食事」をできるようになるのが私の夢です。
(文・合田純)

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この記事は1月号「女性のひきこもり」に掲載しております。
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