「どう償ったら良いのか…懺悔の日々が続いております」被害者Aさんの父の発言 引き出し業者被害記者会見【全文】


2017年5月22日 開催
記者会見
「ひきこもり自立支援を謳う団体による被害実態について」

2017年5月22日 開催 記者会見「ひきこもり自立支援を謳う団体による被害実態について」(全記事リンク)

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5月22日の記者会見で、被害者Aさんの父として出てきた方の、会見内容は以下の通り。

被害者Aの父:本日はお忙しい中ありがとうございます。私はただ今話しました会見主催者(Aさん)の父親でございます。また、娘の加害者でもあります。

私たち夫婦は、平成27年9月、悪徳業者の罠にかかり、病気でもひきこもりでも無かった娘の人権を踏みにじり、まったく拉致同然の、不安と恐怖の3ヶ月余りの日々に陥れてしまいました。

悩んで「なんでも相談室」に電話したら

現在娘は、自立支援を掲げる悪徳業者のアパートを逃げ出して、1人で生活していますが、親不信、人間不信に陥り、また恐怖と不安の悪夢がよみがえり、眠れない毎日が続いております。深い心の傷は癒えず「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」で苦しんでいます。

このような目に遭わせた原因は、家族間のトラブルであります。改善を願い、悩んでいた妻がネットで「なんでも相談室」を見つけ、電話しました。2時間の電話で「それは緊急です!今すぐ行動しなくて、どうするんですか!」と言われ、妻は3時間半かけて事務所まで出かけて行くと、3人がかりで深夜まで、計9時間の面談を受けました。

そこには警視総監と撮った写真や、文科大臣や、またその奥様と映った写真がありました。それを見せながら「公的機関とも、密接に連携してやっている」と言葉巧みに説得され、結局、妻は1人で深夜、契約をしてしまったのです。

本日、あいにく妻は手術後でこちらに来られませんが「家族の未来を買いましょう!娘さんの未来を買いましょう!お金なんか残しても何にもなりません!」と、本当にマインドコントロールされてしまっていたんだと思います。

ところが平成 27年の12月に突然、娘が帰って来ました。そして初めて、施設の実態を私どもは知ったのです。とんでもない心の傷を負わせ、娘の人生を奪ってしまった事を知り、計り知れない罪の大きさに悩みました。

どう心の傷を癒し、どう償ったら良いのか、その方法さえ見つかりません。祈るような懺悔の日々が続いております。それから1年半、私たちは警察をはじめ、厚労省や法務局など、ありとあらゆる公的機関に相談をして来ました。

しかし、どこからも解決策を得ることは出来ず、行政の立ち遅れが明らかになるばかりでした。悪徳業者の指導も取り締まりも何一つ出来ない、まったくの野放し状態なのです。

娘は、最初は刑事事件としての立件を望んでいましたが、どこの警察でも立件は難しいと言われ、そこでやむなく私どもが民事訴訟を考えたわけです。
幸いにも、本日ここにいらっしゃいます弁護士さんが見つかり、引き受けていただき、そしてようやく過日、提訴の運びとなったわけです。

しかし実際に提訴となると、相手からの脅しや嫌がらせ等が無いとは限りません。親としては何としてでも、娘の安心と安全を守らなければなりません。

ですから、本日お集まりのマスコミの皆様や、識者の方のお力をお借りし、少しでも多くの人にこの現実を知っていただき、今でも入居させられている人がいる事。また被害者の多くが、声を上げられないでいる事。さらには、今後同じような被害者を出さないためにも、そして追い詰められ、悩み苦しんでいる多くの親や家族を孤立させないためにも、情報の共有化が図れるような相談・連絡の窓口の必要性を、今強く感じております。

そしてその準備会が発足した事を、今日ここに広く発信して参りたいと思っております。どうぞ皆さま、よろしくお願い致します。ありがとうございました。

司会:もしこうした体験をして情報を持っている、誰かと共有しておきたい、相談がどこまで受けられるか?など、我々もまだ組織としてしっかりした体制ではないので、約束しがたい所はあるのですが、とにかく繋がりたいという方がいらっしゃれば、こちらに連絡窓口を設けましたこと、お知らせさせていただきたいと思います。

 

以上

 

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