2017年5月22日 開催
記者会見
「ひきこもり自立支援を謳う団体による被害実態について」
2017年5月22日 開催 記者会見「ひきこもり自立支援を謳う団体による被害実態について」(全記事リンク)
「娘の心を深く傷つけてしまった」ひきこもり引き出し業者の被害者たちが告発会見(記者会見概要)
「ひきこもり問題が、医療と福祉のはざまだから起きたこと」弁護士・望月宣武氏の発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「施設と警察と親に殺される前に、死を選ぶしか逃れる方法は無い…」被害者Aさんの発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「どう償ったら良いのか…懺悔の日々が続いております」被害者Aさんの父の発言 引き出し業者被害記者会見【全文】
「連れ去りを『実行日』と呼んでいた」元職員Eさんの発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「監禁・暴力…完全に無法地帯だった」被害者Dさんの発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「ひきこもり新聞を続けてわかったことは”求めている支援とのズレ”」木村ナオヒロ編集長の発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「不安に煽られた家族が、詐欺的な手口に」ジャーナリスト池上正樹氏の発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
5月22日の記者会見で被害者Aさんとして話された、被害者の方の会見内容は以下の通りです。
被害者Aさん:本日はお越しいただき、本当にありがとうございます。
私に何が起こったかという所から、お話させていただきます。
内鍵を壊して侵入「拉致」
私は2015年から2016年にかけて、自立支援を謳う団体の被害に遭いました。その団体は「なんでも相談室」という電話窓口をネット上のホームページに開設しており、母が家族トラブルについて相談しようと、電話をかけたのがきっかけでした。
ここからは実際に、私の身に起こったことをお話しします。8名ほどの男女で、私が当時1人で住んでいたマンションに押しかけ、内鍵を壊して侵入しました。
この時、彼らは母も同行させていました。彼らに聞いても、自分たちが誰か名乗らず、私を取り囲み、両脇を二人がかりでつかんで、無理やり連れて行こうとしました。
「移動した先で、両親を交えて話を聞く」と騙して、私を車に乗せ、行き先を教えず、千葉県柏市の賃貸アパートの一室に連れて行きました。連れて行かれる車の中で、職員から「拉致」という言葉を数回使われました。
「警察や公安と繋がっている」と脅され
道中はずっと生きた心地がしませんでした。これらの事の一切が、私との面談や話し合いも一切無く、同意も得ずに、ある日突然行われました。
具体的に脅された内容です。
施設の電話番号の末尾が「110番」で「警察や公安と繋がっている」と言われました。私の携帯を取り上げ、SNSなどで、助けようとしてくれた友人たちのことを調べて「あなたが逃げたら、友人や友人の家族が逮捕される。どうなっても知らない」と、私を脅しました。
当時の警視総監、文科省の大臣、議員との2ショット写真、名刺を見せられました。また職員の一部からは暴力団との繋がりがあると言われました。
柏のアパートにいた間は決まった時間に食事もなく、一日一食、多くても二食でした。脅されて同意書は書かされましたが、当然このような事をされて納得が行かず、絶え間ない恐怖と身の危険を感じ、交番や柏警察署に110番通報して実際に駆け込み、刑事課にも生活安全課にも、何度も助けを求めました。
警察で言われた耳を疑うような言葉の数々
でも警察官はまともに調書も取らず、施設側の「この人は精神疾患がある。脱走した入居者である。虚言癖や自傷癖がある」という言葉を鵜呑みにし、耳を疑うような人権侵害の言葉を浴びせられました。具体的に(警察に)言われた内容を、箇条書きでお話させていただきます。
・「カウンセリングに行ったことはある?何回行った?」
・「病名を全部言って」
・「あなたが言っていることは信用できない」
・「まともな人は、何度も110番通報しない」
・「拉致されるとか誘拐だとか、大げさな通報をして騒ぎを起こした」
・「帰る場所が無いんだから、今日はとりあえず施設に帰ってもらう」
・「施設で頑張って治療していなよ」
などです。ショックの余り過呼吸になった私は、車椅子に座らされて、柏署に迎えに来た職員の車に、そのまま乗せられました。
施設と、警察と、親に殺される前に、自ら死を選ぶ。それしか逃れる方法は無いんじゃないかという所まで、私は追いつめられました。
その後、また突然車に乗せられ、埼玉県越谷市の男子寮とされていたマンションの一室に行き、男性職員、入居者と生活をする事になり、女性は私一人でした。
数週間後に隣の棟に引っ越して、私は完全に一人暮らしになりました。このように一ヶ月と少しの間に三度も住居が変わり、転々と荷物のように扱われました。
自立支援施設とは思えない不審な点
施設から受けた人権侵害と思う行為の数々を、箇条書きでお話させていただきます。
・男子寮に女性の私が一人。職員も男性。
・拒否しても勝手に、写真や動画を撮られる。
・笑顔やピースサインの強要。その写真や動画を、現在も施設や職員が保有している。
・成人しているのに、バイトをしている期間さえキッズ携帯を持たせられた。
・外出は基本的に、図書館、スーパー、散歩などしか認められなかった。
・私の通帳、印鑑、財布、免許証、保険証、スマホ、クレジットカードを施設が所有していた。
・おじ、おばに宛てた手紙を送らせ、コピーなどを撮って現在も施設が所有している。
さらに自立支援施設では無いんじゃないか?と感じた点が複数ございますので、こちらを箇条書きでお話させていただきます。
・自分たちが誰か、どういう団体かを一切名乗らない。
・行き先を答えないで私を連れて行った。
・男子寮に行くまで起床、就寝、食事の時間など、何一つ決まっていなかった。食事も3食与えられなかった。
・逃げたら殴る、蹴る、箸で刺すなどの暴力を受けた。
・親、姉、親戚など、私が連絡しそうな人の携帯電話番号を「情が移るから」と言いくるめ、施設が預かっていた。
・私が施設を出た日を把握していない。
次ページ「3ヶ月で570万支払い、軟禁や放置」≫
——————————
紙面版ご購入はこちらをクリック
ひきこもり新聞をサポートして下さる方を募集しております。詳細はこちら
更新情報が届き便利ですので、ぜひフォローしてみて下さい!
Twitter
Facebookページ
- 1
- 2