2017年5月22日 開催 記者会見「ひきこもり自立支援を謳う団体による被害実態について」（全記事リンク）
「娘の心を深く傷つけてしまった」ひきこもり引き出し業者の被害者たちが告発会見（記者会見概要）
「ひきこもり問題が、医療と福祉のはざまだから起きたこと」弁護士・望月宣武氏の発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「施設と警察と親に殺される前に、死を選ぶしか逃れる方法は無い…」被害者Aさんの発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「どう償ったら良いのか…懺悔の日々が続いております」被害者Aさんの父の発言 引き出し業者被害記者会見【全文】
「連れ去りを『実行日』と呼んでいた」元職員Eさんの発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「監禁・暴力…完全に無法地帯だった」被害者Dさんの発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「ひきこもり新聞を続けてわかったことは”求めている支援とのズレ”」木村ナオヒロ編集長の発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
「不安に煽られた家族が、詐欺的な手口に」ジャーナリスト池上正樹氏の発言 引き出し業者被害 記者会見【全文】
司会：今日はAさんの件とは別の、他の団体による被害者の方と、引き出し事業者施設の元職員の方にも、お越しいただいております。それぞれ見聞きした体験をお話いただきたいと思いますので、お願いいたします。
拉致同然の連れ去りを「実行日」と呼んでいた
元職員Eさん：私は、引き出し事業者の施設で、三ヶ月ほど働いていた元職員です。ひきこもりや家庭内暴力のため、連れて来られた人の、自立を手助けする仕事として入ったのですが、実際は、入居者に対する監視業務が主でした。
時折、外に食材を買いに行ったり、入居者の話し相手をする事もありましたが、具体的な支援は、特に行われていなかったと言えます。
実際に代表と共に、新しい入居者を連れて来る業務にも四回ほど携わり、新しい入居者への同意を得ず、拉致同然で連れて来る現場にも立ち会いました。
その仕事を、当時は「実行日」と呼んでいました。私が同行した時、当事者のお宅へ向かう車の中で、同意もなく連れて来るのはどうかと思ったので、「親御さんも当事者もいる前で、その場で説得してみてはどうなのでしょう？その方が宜しいんじゃないですか？」と進言した事もありました。しかし代表には「そんな事してたら、逃げられるでしょ？」みたいに言われて、却下された事があります。
同じように、これも代表に言った事ですが「連れて来る前に、当事者に対して連絡とか、してるんですか？」と聞きましたが、やはり同じように「そんな事したら逃げられちゃうから、そんな事してないよ」と言われた事もあります。
そんな形で仕事しながら「これで本当に良いのか？」と疑問に思いまして、職員同士で「このままじゃ、いけないよね」と、組合のような物を作って、幹部達に意見出来るようにしたいね、と話し合いました。そうした動きを察知したのか分かりかねますが、心ある職員は一人辞めさせられ、二人辞めさせられ、数を減らして行き、組合のような運動は潰されてしまいました。
私も、上の人が目障りに感じたのかは分かりませんが、不可解な理由で辞めさせられました。
全国に一つや二つではない
今回、Aさんが訴訟を起こし、同じように被害に遭われた方を救いたいという思いをうかがいまして、私もこのような施設の元職員として、こういった戒護、拉致に値する行動に手を貸した当事者として力になれたらと思い、参加させていただきました。
こういった拉致同然のやり方をしている施設は、まだ氷山の一角だと思いますけど、今回の会見を通してこういった施設が、全国一つや二つでは無いと知っていただきたいと思います。
うつを患っていた時に
司会：補足として、どのような経緯でその職業に就かれたのかを、お願いいたします。
元職員Eさん：ハローワークの求人票を通して就きました。求人票には「シェアハウス」という形で、施設管理と、あとは買い物に出ていただきますと書いてありました。
私は当時、うつを患っておりましたので、これなら私にも出来るかな？と思い、応募させていただきました。また求人票には「施設管理の他には、特にしていただく事はありません」と書いてあったのも、付け加えておきます。
以上
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