9月号 特集『ひきこもりの可能性』発売予告
いつもひきこもり新聞を応援してくださり誠にありがとうございます。
今月も無事に9月号が完成いたしました。これも応援・協力してくださったみなさまのおかげです。9月1日発送開始(一週間以内に到着)となります。
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目次
特集「ひきこもりの可能性」
ひきこもりはネガティブなイメージが強く、「ひきこもり=何も得るものはないし、何も可能性がない」といった解釈がまだまだ多数派だと思います。
また、ひきこもりに詳しくない人の「ひきこもりは時間があるんだから何かを突き詰めればいいじゃん」といった無責任な発言にも違和感を覚えます。
だからこそ本紙はリアルな「ひきこもりの可能性」を、経験者やその周囲の方から集めました。これは小さなことかも知れませんが、「何も可能性がない」とするより、実感から出た言葉は、何倍も希望があると思うのです。
今号も経験者の手記が沢山掲載されています。ぜひお手にとってご確認下さい。
1面. 底を知るから、踏み出せる ~39歳ひきこもり。希望は選挙~(文・さとう学)
自ら「ワールドクラス」と語る、長期ひきこもり経験をオープンにして、地方選挙に挑戦したさとう学さんの手記です。ひきこもり支援の財源を、議員報酬の半減で作ろうとした、彼の選挙の結果は・・・。後半は、重くなっても不思議のない、ひきこもり経験や家族関係を、ユーモアに溢れた軽妙な文章で書き切っています。
2面.『未来社会の可能性』(文・S.S)
S.Sさんは、苦しみに満ちたひきこもり経験は、人生の役に立つような、良い時間だったとは言えないと語ります。そして「普通の社会」が続くなら、これからもずっと生きづらい。しかし、その中でも世界を一変させるイノベーションは続いています。スマホは10年で社会の風景を変え、SNSによるコミュニケーションも普及しました。そして人工知能(AI)の進化で、労働力がどんどん不要になれば、ベーシックインカムの必要性も高まります。 ひきこもり当事者・経験者に立ちはだかる「普通」の壁は、近い将来、あっけなく崩れてしまうのかも知れません。
3面.ひきこもり生活の意味 ~生き抜かれた過去はやってくる~(文・木村ナオヒロ)
創刊号で木村編集長は、ひきこもり当事者に「決して絶望しないでほしい」と呼びかけました。その時に浮かんでいたのは、ナチスドイツの「アウシュヴィッツ強制収容所」から生還した「夜と霧」のV.E.フランクルでした。生きる意味を奪われた「ひきこもり状態」の絶望と、死と隣り合わせの収容所生活のつながり。その収容所の中でも、自分のパンを仲間に分けた人がいたこと。いま動ける人が、自らのひきこもり経験を分かち合うことが、ほんの少しでも、暗闇の中にいる当事者の希望につながれば幸いです。
4面. ひきこもりは人生最大の革命
ぼそっと池井多さんの手記です。「海外ひきこもり」から帰った後、精神疾患を抱えながらジャーナリストとして働き、他の人の「8倍のエネルギー」で生きていましたが、ついに限界に達した池井多さんは、カーテンを閉め切って「うちこもり」状態に入ります。そこでフロイトを読み解き、生きる苦しみが「母」にまつわる物と突き止めて・・・。
5面.些細な行動に、チャンスを引き寄せる可能性がある
著者の平野さんは、絶望の中でひきこもっている時に「元当事者だったけど、働けるようになった」と聞いても、よけいに苦しむのではないか?そういう時には、まだ読まないでほしいと語ります。 平野さんの人生は「居場所」で出会った人に、思い切ってメールを送ったことで好転しました。少しづつ力が出た時に、わずかな行動で道が開けるかも知れない。そう思えた時、お読みいただければと思います。
6面. 「ひきこもりサポート特別コース」の可能性
講師にひきこもり当事者・経験者を迎えるプログラミング講座「ひきこもりサポート特別コース」を立ち上げた、株式会社フロンティアリンクの佐藤啓社長のインタビューです。 佐藤社長は、ひきこもり当事者は真面目で細かく、一つのことを突き詰める人が多いので、在宅でのプログラミングという仕事は、その長所を活かせる物なのではと語ります。
6面. 可能性を「世間の普通」の外にも見出すこと
ひきこもり暗黒期に、もう世間的な成功は手に入らないのだから「可能性なんて言葉はやめてくれ」と思っていたという「およそ3」さん。しかし世間が良いと思う物にこだわらず、そのゲームから降りていい時もある。一本の道ではなく、さまざまな選択肢があると気づいて「自分の可能性」を見出し、生きやすさを得られたと語ります。
(特集ここまで)
7面. 部屋から出た日 ~さえきたいちさんの場合①~
「ひきこもり外交官」として全国各地で活動されている、さえきたいちさんのお話です。幼少期に「嫌なことを言われれば頑張るだろう」と暴言を叩きつけられ、1日に3〜4回泣くほど、心を痛めつけられた結果、恐怖が強く刻まれ、人間関係から距離を置くことに・・・。
4コマ漫画こもりん
前号でノリノリだったこもりん。でも夢から覚めると・・・。
8面. 9月・10月ひきこもり関係のイベント情報
今回も信頼できる全国の居場所情報をたくさん載せました。イベント情報収集は実はとても大変な作業なので、ご活用下さると、とても報われます。
(文・Toshi / 副編集長 石崎)
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